報告がおくれてすみません。
団交が再開されてから第3回までは
なんとか次回団交までに報告してきましたが
再開第4・5回についてはまだ報告していません。
それぞれの回で、
これまでずっと理事会とやり取りをつづけてきた私たちから見ると、
非常に象徴的なできごとが発生しました(あとで書きます)。
それで、再開第3回までの団交の議題とは
また次元のちがう議論を、
団交の時間のかなりの部分を割いて理事会とする必要がありました。
このできごとをどう紹介したものか。
などと考えているうちに4月。
組合員2名はもう雇い止めされました*1。
結局のところ理事会はなにも考えるつもりもなく
いちばん安全に設計されている船室に閉じこもって
船倉に穴が開いていることにも気がつけないままに
沈みゆく船のなかで目を閉ざして惰眠をむさぼっている。
再開第4回(3月16日)
再開第3回で持ち越しとなったのは、
- 推薦書はなぜ重要でないのか。内容が応募者のあいだで大差がないのか、それとも評価に影響がないという意味なのか。
- そもそもなぜこれまで推薦書が存在していたのか。
- 理事の感じているメリットについて「納得性」のある説明をする。
です。あとは、3年で雇い止めにするメリットとデメリットについて、あらためて再開第4回で確認されました。
3年で嘱託教職員を雇い止めにするメリットとデメリット
京都精華大学理事会とユニオンSocoSocoは
3年で教職員を雇い止めするメリット・デメリットについて
以下のとおり認識を共有しました。
1. 多くの人に雇用機会を提供できる
(使*2) 労働者にとってメリットとなることがあると考える
(労*3) 雇用機会を失うデメリットと相殺される
2. 期待権が生じない
(使) 3年上限がなければ、期待権が生じる可能性があり、継続雇用しなければならなくなり、将来、リストラが必要な状況となった場合の雇い止めに、合理性を説明しなければならず、「納得性」が難しいので、3年上限はメリットである。また、労働者側も期待権がないことはメリットだと考える。
(労) 雇用更新に3年上限があっても、業務が続いている以上、期待権は生じる。リストラよりも3年上限の方が納得いかない。
3. 職務の経験が失われる、本来必要ない引継ぎをしなければならない
(使・労・学*4) デメリット
4. 構築された良好な人間関係があれば失われる(同僚との関係、学生との関係)
(使・労・学) デメリット
5. 生活不安
(労) デメリット
社会全体のデメリットでもある
6. (3〜5により) 労働者のモチベーションの低下と、学生に対するサービスの低下、大学の魅力の低下につながるおそれがある
(使・労・学) デメリット
7. 恒常的な経費的なメリットはない。むしろ、採用のためのコストがかかるデメリットがある。ただし、将来、リストラが必要な状況となった場合に、3年上限があれば、3年ごとに自動的にリストラできるが、3年上限がなければ、期待権との関連などで必要であるリストラができない可能性があるので、3年上限に、経費的なメリットが出てくる可能性はある。
(使) デメリット(メリットがある可能性はある)
嘱託教職員を採用するときにもとめる推薦書について
また、推薦書にかんする2点の持ち越しの論点についてですが、まとめれば
- 推薦書ができた当初から、毎年年度末のさし迫った時期に募集をしており、また当時は売り手市場だったので、よい人材を確保するために教員など応募者をよく知る人から推薦をしてもらうほうがよいと判断したため、応募者に精華大学の教員からの推薦書を求めることにした。
- 過去に嘱託教員の選考にかかわった7名に確認したところ、推薦書を重要視して評価がくつがえったことはない。推薦書の内容には差がなく、また推薦書を重視もしなかった。
といった報告を受けました。
3月31日で雇い止めをされる2名の再雇用の要望について
いまは経費削減が必要なので新規のポストは作れない、とのこと。
――以上で再開第4回のまとめるべきことはおしまい。このときの持ち越しは
- 推薦書がなくなる経緯について、前回専務理事から受けた報告と組合の調査結果が異なっていたので、専務理事が再調査
- この回に確認したメリット・デメリットについてSocoSocoが文書を作成する
- 2010年に日リテ部門の嘱託助手を募集したときに提出を求められた課題文でなぜ「職業観」を聞いたのか、理事が調査をする
- 3年で雇い止めにするメリットについて「納得性」のある説明を理事がする(再開第2回からの持ち越し)
- 3つの要望書に対する回答
再開第5回(3月30日)
3月21日の卒業式では
あたらしくできた屋台(いまのほうが断然かっこよくなってます)で
はちみつレモンとこのあいだ載せたビラをくばった。
たくさんの知り合いと出会えて楽しかった。
第5回は3月30日。
おそらくどうあっても組合員2名はいったんは雇い止めされるなあという日取り。
団交の議題は上に書いたような、時間稼ぎのような、のろのろの調査結果の列挙。
「制度の廃止はしない」の1点張りで切り抜けようとしている専務理事。
(いったいなにを?考えなければいけない経営課題を?団交を?)
(どちらにしても精華の経営状況にも働く私たちにも不誠実。)
応援に来てくれるひとをなかに入れてもいいのではないか。
大挙しているのではなくて、せめてひとりでも、見守りに来てくれたのだ。
そういうひとはありがたい、だから廊下に待ってもらうよりも、と思う。
3つの要望書に対する回答
- メールアドレス:1年はほかのアドレスに転送する制度がある。周知を徹底していなかったので、する。(ちなみに学生は卒業後も申請すれば利用できる制度があります)
- 事務所:精華にはスペースがないので提供はできない。
- 掲示板:それ以外の場所に組合のビラを掲示しないなら、提供する。
――3月30日の団交は、ここまでの経緯に沿って報告できるのは、これだけ。
次回団交の日取りなども決まらないまま、
理事会側の団交参加者3名は団交を打ち切って部屋を出ていった。
さて。すでに知っているひともあるのだけどここから30日は一悶着。
そのまえに再開第4回と第5回の団交では2時間のなかで
どういう問題に時間を割いていたのか、つぎに書いておきたい。
(つづく)