転載(送)/署名のお願い

仲間であるユニオンWANの争議を支援するWEB署名のお知らせが回ってきたので、
こちらにも転載します。ユニオンWANの遠藤さんといえば、大学における非正規の問題に
早くから関わってこられたひと。私がまだ学生だったころ、「非正規労働者 立命館の乱」
というビデオをただぼんやりと観ていたことを思い出します。まさか数年後に自分が当事者
になり、制作者の遠藤さんと一緒に闘う仲間になろうとは思いもせず。


きっとフェミニストなら自分の職場のセクシズムの問題をほっとけないのと同じように、
労働問題の活動家として、ちゃんとご自身の職場の問題に取り組んだ遠藤さんと
ユニオンWANの取り組みを支持したい。たとえ非営利団体であっても労働者の権利は
守られるべきだし、それが「やりがい」という名のもとに搾取されるなら、掲げている理念
そのものが絵に描いた餅になってしまう。それは精華でも同じで、チューターのしごとが
「やりがい」を感じやすいものだからこそ、おかしいと思ったことにはきちんと声を上げて
いくことが、長い目でみると学生や精華の将来に資することになると思うんだけどなぁ。


以下 転送転載歓迎
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NPO法人WANの労働争議を支援する
http://uwansupport.blog65.fc2.com/

「女性のための情報を提供し、活動をつなぐ」ウェブサイトの運営および「女性
たちの活動を支える諸事業の展開」を目的として、昨年6月に発足したNPO法人
ウィメンズアクションネットワーク(WAN)http://wan.or.jp/ において、昨年
末より労働争議が発生しています。

WANで雇用されていた遠藤礼子さんに対し、雇用者であるWAN理事会から一方的な
業務内容変更の決定および労働条件の不利益変更の提案があったとして、本年初
頭、遠藤さんがユニオンWAN(遠藤さんおよびもうお一人の被雇用者であるAさん
を構成員とする)として抗議の意を表明されました。その後、上記労働条件変更
についてユニオンWANと理事会が団交の場を設けて協議に入ったにもかかわら
ず、その最中である1月31日、理事会側から、「現事務所の2月末での閉鎖」
の通告、およびユニオンWAN構成員お二人の2月末での退職勧奨が、メールおよ
びファックスで一方的に送られてきたそうです。

(以上、この争議の経緯についてはブログ「非営利団体における雇用を考える会
(仮)−WAN争議を一争議で終わらせない http://precariato.info/ 」によりま
す。詳細はブログをご参照ください)

WANは「女性たちの活動を支える」ことを銘打ったNPO法人です。そのような法人
が、被雇用者に対し、一方的に労働条件の不利益変更を通達するのみならず、そ
の変更をめぐる話しあいの最中に退職勧奨までをも行うとすれば、それは、「女
性たちの活動を支える」ことを目指すNPO自らが女性労働者の使い捨てを行うも
同然です。「女性たちの活動」「女性のための活動」において、女性の貧困とそ
の背後にある不安定な雇用形態とは、理念上も、そして実質上も、常に重要な問
題であったはずです。今回の理事会の措置は、その活動の歴史と精神とに、ひい
てはWAN自身の掲げる活動目標とに、矛盾するものではないでしょうか。

また、特定非営利活動促進法 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO007.html
において規定されるように、NPO法人であるWANについての情報は市民に公開される
べきものです。実際、WAN会員に限定されず、フェミニズム・女性運動や労働運動
にかかわる多くの人々が、今回の労働争議をめぐるWANの法人としての対応に注目
しています。ところが、現在まで、理事会側からはこの争議に関して、WANウェブ
サイト上でもメールニュース上でも、何の説明も声明も出されてはいません。そも
そも被雇用者の業務が自宅からのテレワークが可能なものであり、したがって事務
所の閉鎖が業務の停止に直結するわけではない以上、「事務所の閉鎖」を理由とし
た退職勧奨には正当性がなく、労使間の信頼関係を著しく損なうものでしかないよ
うに見受けられます。それに加えて、理事会側からの公式声明が一切ないまま労働
争議における労使間の協議中に退職勧奨を行うという一連の対応は、第三者である
市民の目にも、まず退職ありきで事務所の閉鎖は後付けの理由であるようにうつり
ますし、そのことがNPO法人としてのWANの今後の活動に及ぼす影響を、私たちは懸
念しています。

そこで私たちは、WAN理事会の今回の措置に対する抗議の意とユニオンWANへの支
援を表明し、以下をWAN理事会に要望します。

・2月末でのユニオンWAN組合員お二人への退職勧奨を取り消していただくこと

・ユニオンWANとの労働条件に関する団交に真摯に応じてくださること

・WANウェブサイト上で今回の争議について雇用者側から説明してくださること

私たちは、今回の労働争議を、WANという一団体に限定された問題としてではな
く、女性運動や非営利団体における雇用・労働という、これまでずっと存在して
いたにも関わらず軽視されがちであった問題が顕在化したものとしてとらえるべ
きだ、と考えています。フェミニズムを含め、市民運動は何らかの目的や理念の
ために力をあわせて行動を起こすものですが、だからといって運動組織の内部に
権力関係が一切存在しないわけではありませんし、ましてや労働の対価として労
働者に(給与ではなく、あるいは減じた給与に足すかたちで)『達成感』や『運
動の高揚感』、あるいは『目的/理念のため』という大義を与えれば充分であ
る、とは言えません。雇用者と被雇用者のあいだの権力関係が隠蔽されること
で、声をあげられずに燃え尽きて活躍の場を去って行った活動家はたくさんいま
す。WANの活動に期待を寄せるからこそ、そして、WANのかかげる目的である「女
性たちの活動をつなぎ、支える」ことを将来にわたって真に可能にするために
も、私たち自身が問題の所在を曖昧にせずに真摯な議論を重ねていくことが重要
であると考えます。

ユニオンWANへの支援と、WAN理事会への要望について、皆様からの賛同の署名を
呼びかけます。この賛同署名は、ユニオンWAN、WAN理事会宛に届けるとともに、
ウェブ公開もする予定です(署名非公開希望の方に関しては、お名前は含まず、
署名数にカウントだけする形でユニオンWANおよびWAN理事会に届け、ウェブサイ
トにも数だけを掲載いたします)。

ウェブ賛同署名はこちらからどうぞ。
http://form1.fc2.com/form/?id=512990

または、以下にご記入のうえ、uwan.support@gmail.comあてにご送信くださ
い。2月10日(水)を第1次、2月20日(土)を第2次締め切りとします
(その後に届いた署名については随時届けます)。

NPO法人WANの労働争議への支援および理事会への要望」に賛同します。

・氏名(実名でも通名でも可)
・所属、肩書き、居住地など(なくても可)
・E-mail (なくても可)
・賛同メッセージ
・公表の可否

非公開希望の方に関しては、お名前は含まず、署名数にカウントだけする形でユ
ニオンWANおよびWAN理事会に届け、当ブログにも数だけを掲載いたします。

お名前は非公開希望、でもメッセージ公開可という場合は、その旨明記くださ
い。

メール送信先:uwan.support@gmail.com

賛同署名の集計経過は当ブログにて随時報告します。
http://uwansupport.blog65.fc2.com/

呼びかけ人(50音順)
小山エミ、斉藤正美、清水晶子、マサキチトセ、ミヤマアキラ、山口智